基本情報

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大谷 洋介

OTANI Yosuke


キーワード

霊長類, 生態学, 行動学, 保全

メールアドレス

メールアドレス

電話番号

06-6879-4242

FAX番号

06-6879-4909

性別

男性

所属組織 【 表示 / 非表示

  • 2015年03月16日 ~ 2017年07月15日,未来戦略機構,特任助教(常勤),専任

  • 2017年07月16日 ~ 継続中,COデザインセンター,特任講師(常勤),専任

学歴 【 表示 / 非表示

京都大学 理学研究科 生物科学専攻 霊長類研究所 修了 博士(理学) 2014年07月

職歴 【 表示 / 非表示

京都大学 霊長類研究所 教務補佐員 2014年06月 ~ 2015年03月

研究内容・専門分野 【 表示 / 非表示

  • サルの社会生態研究というのは、野生動物の研究の中でもいくつかの特殊性があります。例えばサルほど多様な行動レパートリーを持ち、社会構造が複雑な動物はそれほど多くありません。何年もサルを観察していても新しい行動に出会うことがたびたびあり、これはサル研究の大きな醍醐味だと私は思っています。もうひとつの大きな特殊性は「追いかけて観察できること」です。想像してみると分かるかと思うのですが、鳥やキツネを森の中で長時間追うことはほとんど不可能に近いのです。その点、ニホンザルなど何種かの霊長類は移動速度が比較的遅く、また鳴き声を発しながら群れで生活していることから、人間が後ろをついて回り直接観察することが可能なのです。このことから研究史が始まって以来、野生のサルの研究では詳細な観察記録を取ることが基本となってきました。
     もちろん最新の研究ではDNA解析や非破壊検査法、GPS発信器など様々な技術が利用されていますが、やはり多くの生態研究者はサルの顔を一頭ずつ覚え(個体識別)、秒単位で記録をとっていくことを基本としています。
     ではそのような(何時何分何秒から何時何分何秒までに、この種類の果実をいくつ食べた、というような)細かい記録を取って一体何が分かるのでしょうか。
     私は屋久島のニホンザル亜種(ヤクシマザル)のオスを対象に、直接追跡・観察を実施しました。まず準備として群れの中のサルの顔を全て覚え、個体間交渉(誰が誰に攻撃したか、他のサルに対してどのような行動を取るのか)から、順位関係を明らかにしていきました。その後、日がな一日オスザルのお尻を追っかけ、どのサルと一緒にいるのか、どんな行動を取っているのかを記録し続けました。すると、以下の様なことが分かってきました。
    ・群れの中で順位の低いオスがたびたび群れから離れ、単独で移動していること
    ・単独で移動している最中は採食(ものを食べる)行動に費やす時間が多くなること
    ・単独のときには採食速度(1分間にいくつ果実を食べるか)が非常に遅くなること
    ・このような単独行動が低順位のオスに多いこと
    これらの記録を統合すると、低順位のオスは群れの中では十分な食事ができず、そのため一時的に群れを離れて一人でゆっくり食事をしている、という姿が浮かび上がってきます。メスは低順位でもこのようなことが起こらないため、オスとメスでは群れ=社会への帰属の仕方が異なっていることが推測されます。
     このように、細かな行動を記録し統合していくことで彼らの複雑な社会の有り様が徐々に見えてくるのです。

    生態学および環境学関連

所属学会 【 表示 / 非表示

  • 日本哺乳類学会

  • 日本生態学会

  • 日本霊長類学会

 
 

講演会・展示会 【 表示 / 非表示

  • 第11回比較行動学研究セミナー&第11回生物と行動セミナー(共催),「オスにとって集団とはなにか?―ニホンザルオス個体の空間配置と諸戦略―」,2016年02月